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Author:藤沢数希

Title:損する結婚 儲かる離婚(新潮新書)

Date:月曜日 6月 4, 2018, 25 highlights

@130
結婚と離婚で動く金は、基本的には、慰謝料、財産分与、婚姻費用(
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@142
婚姻費用、財産分与の算定ではどちらが悪いかは全く関係ないのだ。つまり、恐ろしいことに、離婚で支払われる金の大部分は、じつは所得で決まる婚姻費用と財産分与がほとんどなので、どちらが浮気したとか暴力をふるったとか、そういうことは関係ないのである。まじめに働いていたほうが馬鹿をみる世界なのだ。
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@169
最重要なのがコンピこと婚姻費用だ。民法の規定で、夫婦は相手の生活を自分と同じレベルで維持し、夫婦の資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する義務があるとされている。
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@762
かなり控え目に見積もってもダルビッシュ投手は月1400万円以上の支払い義務があったのであり、紗栄子さんの当初の月1000万円の生活費の要求は、なんら不当に高額なものではないことがわかろう。
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@933
敵対的買収をしかけられたときに、経営者が自社の重要な資産や収益性の高い事業を第三者に譲渡したり、分社化したりすることによって、企業価値を大きく下げて、買収者の買収意欲を大きく削ぐことを目的とする戦略を「焦土作戦」というが、いわば自らの所得をゼロにするのは、離婚係争の究極の焦土作戦なのである。
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@959
筆者はベンチャー・キャピタルが投資をするときに、ビジネス・モデルや経営者の資質を厳しく審査するのに、なぜ奥さんとの関係のデューデリジェンス(収益性やリスクなどを総合的かつ詳細に調査すること)を入念に行わないのか、不思議でしょうがない。
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@1485
生物学的には、父親が自分の子供だと思っていたら、じつは自分の子供ではなかった、というのはよくあることだということを述べておきたい。言うまでもなく、妻が浮気をするためだ。生物学的な見地から人間を観察している研究者の間では、すでによく知られていることであるが、人間の女は本来よく浮気をするものであり、生まれてくる子供の何割かは、正式なパートナーの子供ではなかった。しかし、現代社会では避妊技術が普及し、また、中絶手術も、その是非には議論があるものの、現実として広く行われているため、こうした浮気によって子供が生まれてくることは、以前よりもずっと少なくなった。それでも、種々の研究によると、欧米先進国では、3~4%程度、こうした子供が生まれてくる(*)。日本も似たような割合であろう。
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@1590
不倫発覚後に約600人の報道陣が詰めかけたエリゼ宮の会見でも、オランド大統領は冒頭からまったくこの問題に触れずに、記者からの質問を「私的な問題には私的に対処する。それに関して議論する場ではないし、その時でもない」と完全にはねつけた。そして、不倫発覚後のフランス国民の世論調査では「不倫問題を気にしない」との回答が 77%を上回ったという(
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@1615
北欧諸国では婚外子比率が5割を超えており、もはや法的な夫婦の間で子供を作るほうが少数派になっている。アメリカも4割を超えており、さらに増える傾向にある。他の欧州の国でも婚外子が増える傾向が加速している。Eurostat の統計によると、アイスランドの婚外子の割合は 66・9%で7割に迫る勢いだ。一方で、日本の婚外子の割合は2%程度で圧倒的に少ない。
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@1645
日本の産業はサービス業が主流になっており、販売店員などは、コミュニケーションが得意な女性のほうが好まれる。こうした中で、ついに 20 代の可処分所得は男女逆転してしまっているのだ。
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@1678
日本も昭和初期まで妾という立場は世間にありふれた存在だった。これは当然、正妻の既得権益を毀損することになるが、結果として、多くの女性が恩恵を受けるのではないか。
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@1717
一夫一妻を強制することを目的としている結婚制度を離れて考えると、ヒトは本来ゆるやかな一夫多妻の配偶システムであり、妻の浮気などのチャンネルを通して精子戦争が起こっている、と考えるのが自然だろう。
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@1720
現代の先進国は全て一夫一妻の配偶システムを採用しているが、これは必ずしも普遍的なものではない。1967年に、文化人類学者のG・P・マードックが、世界中の849のさまざまな文化の社会における婚姻制度を調査した。この調査結果によると、全体の 83%に当たる708の社会が一夫多妻制であった。一夫一妻制の社会は137で全体の 16%を占めており、一妻多夫の社会はわずか4つであった。
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@1731
一夫多妻の社会のほうが、父親が多くの投資を行っているのである。
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@1743
現代社会で一夫一妻が絶対的な善のように考えられ、そうした法制度が作られたのは、やはり、世界中で先住民を虐殺して、世界の覇権を握ったキリスト教徒たちの価値観が大きいのかもしれない。日本をはじめ、世界の非キリスト教の先進国も、西洋で作られた法律を輸入し、法治国家を運営しているので、必然的にキリスト教の一夫一妻制が善となったのだろう。
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@1752
20 代男性の 41%が純粋な童貞であるという。
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@1785
要するに結婚制度とは、男性の下から6~7割程度のための法制度なのである。
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@1787
民主主義を採用している先進国、つまり全ての先進国では一夫一妻制を強制する結婚制度が支持されるのもなんら不思議ではない。
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@1813
男女平等が極めて進んだ国では、婚外子が非常に多く、逆に、日本や韓国のように、女性の社会進出が遅れており、男女格差が大きい社会では、婚外子が非常に少ないのだ。
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@1815
結婚制度は男性の多数派のためのものであり、むしろ女性の多数派には不利益になっており、女性の政治力が強まれば強まるほど、結婚制度は形骸化する、
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@1858
アフリカのライオンにおいても、ハーレムを乗っ取ったオスがやはり普遍的に子殺しをすることが見つかった。また、ハヌマンラングールの子殺しも、他の研究グループから広く認められるようになる。さらに、他のサル類やイルカなどでも、同様の子殺しの行動が観察されたのだ。
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@1881
別の見方をすると、先進国の人間のメスは、他の動物やアマゾンに住む先住民では考えられない頻度で子殺しを行っているとも言える。中絶手術だ。あとで詳しく述べるが、日本での中絶件数は年 20 万件程度であり、生まれてくるはずの子供の6人にひとりは子殺しに遭っているということになる。先進国では、合法化されたクリーンな子殺しが、じつに大々的に行われている。
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@1902
このように素晴らしい母系制社会が、なぜ現代では少数派になってしまったのだろうか。理由は、もちろん戦争である。
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@1924
コンドームやピルなどの避妊が普及したため、あるいは若者の草食化傾向で、この数自体は改善している。たとえば、平成元年では、出生数124万7000人に対し、人工妊娠中絶件数は 46 万7000件だった。じつに産まれてくるはずだった子供の約 27%が人工妊娠中絶されていたのである。
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@2086
日本は法律上の結婚にこだわるあまり、それ以外の関係に対する差別がいまだに残っているように思う。芸能人や政治家の不倫などが報道されると、世間は激しくバッシングする。隠し子がいることなどが発覚すると、さらに非難する。しかし、これは暗に、その背後にいる愛人をしている女性や、不倫でできた子は差別していい、と認めているようなものだ。
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